静かな雨な雨が降っています。
ひと月ほど前から咲き出した紅梅はそろそろ見納め、白梅は見ごろです。
白梅の中でも青軸と呼ばれる種類は白さの中に淡いグリーンが溶け込んで神秘的な美しさです。
江戸時代の粋人は桜よりも梅見を好んだそうです。
寒い時期に咲く花の毅然とした美にあこがれたのでしょうか。
真福寺の梅の木は古いものは樹齢百年を、新しい木も七十年を超えていると思われます。
第四十一世速成住職は、庭木は食べられる実のなる木をいろいろと植えました。
関東大震災の経験からです。
そんなわけで実のなる時期になると、昔の人の想いを梅酒や梅干しにして少しは御恩返しとなるわけです。
雨が春を少しずつ連れてきます。